2020年初頭から新型コロナウィルスの世界的な蔓延により、経済活動の様子は大きく変容し、まさに変化の時代を迎えた感があります。
しかしその変化は、現在のところあまり良い方向のものとは思えません。
その大きな理由は株価と実態経済の乖離でしょう。
この記事を書いている時点で、新型コロナウィルス関連の倒産は285件判明しているそうで、4月頃から急増しています。(※帝国データバンクより)
現在は外出自粛要請も全国的に緩和され経済活動再開も本格化していますが、それに伴い新規感染者数も徐々に増大し、感染拡大の第2波が起こる事が懸念されています。
感染予防の為に多くの人が集まることは、今後もある程度制限せざるを得ないでしょう。これは営業面積当たりの売上が、恒久的に減少する可能性を示していると考えられます。
今後の経済活動による各業界の売上は過剰な期待が出来ず、2月から5月頃までの外出自粛による経済的な損失は取り戻すことがほぼ出来ません。
この状況で株価は、コロナショック以前の水準までほぼ回復しています。
株価と実態経済は異様なほど乖離していると感じています。そしていつバブル化した経済が崩壊するのか、あるいはしないのか、誰にも正確な予測は出来ません。
出来ませんが、心の中でそれに備えるという事は、辛うじて出来ると思います。
そして懸念の裏にはチャンスも隠れている、と考えています。
株価暴落と高配当株
僕がこのブログで公開している投資スタイルは、一般に高配当株投資と呼ばれる配当金狙いのスタイルです。
この投資スタイルでは『配当利回り』という数値が重要になります。
ざっくりと言えば、その株を買った金額に対してどれぐらいの配当金が貰えるかを示す数値で、『配当利回り』の数値が高いほど多くの配当金が貰えるという事になります。
この『配当利回り』をいかに高めるかが高配当株投資の肝であり、醍醐味の部分であり、そしてリスクを高める要因でもあります。
株価の下落は…
購入時の株価が安いほど、配当利回りは高くなります。
そして僕は株を買うだけで売ることを考えない、長期保有前提の投資スタイルを取っています。
という事は…。勘の良い方はお気づきのように、株価が下落した時はチャンスという事になります。
勘の悪い僕は、投資を始めた当初これに殆ど気付いていませんでした。
懸念の裏のチャンス
現在の経済がバブルの状態で、いつ崩壊するか分からない…それはつまり、いつ株価暴落というチャンスが訪れてもおかしくない、と見ることが出来ます。
売却益を狙わない高配当株投資において、株価暴落は割安で高配当株が買えるチャンスでもあります。
バブル崩壊の懸念の裏にはこういったチャンスも隠れている、と考えています。
高配当株投資はハイリスクなスタイル
このチャンスにはもちろんリスクもあります。
もともと高配当株投資自体がリスクの高い投資スタイルに分類されます。
株価暴落時は各企業の業績が悪化する事が見込まれますので、配当金が減配、あるいは無配当となるリスクがあります。
投資元本に損失を出して、貰える配当金も減少するという、ハイリスクローリターンの状態に陥ることも十分あり得ます。
分散投資の重要性
このリスクを低減させるには、『分散投資』が重要になります。
投資する銘柄、関連性の低い業種セクター選び、そして投資するタイミング…分散させる要素は多岐にわたり、元本割れを防ぎつつ配当利回りを高めることは中々に難しい…。
しかしこれこそが高配当株投資の醍醐味でもあります。まずは数千円から数万円程度の少額から投資経験を積む事が重要だと考えています。
少額分散投資では手数料がかさんでしまう恐れがあります。このブログで運用状況を公開しているSBIネオモバイル証券では、この手数料を殆ど気にせず取り引きする事が出来るので、少額投資には最適だと思います。
SBIネオモバイル証券3月19日の明暗
今年の3月にはコロナショックと呼ばれる株価の暴落が起こりました。
3月半ばには日銀が大量の日経ETF買いを実施したにも関わらず、連日記録的に株価は下落しました。
そして3月19日に日経平均は16,500円台まで下落しました。1月時点の24,000円台から、実に30%以上も下がった訳です。
チャンスの認識
僕はこの時にはまだ自分の投資スタイルをはっきりと決めておらず、株価暴落と保有資産の減少をただただ嘆いているだけ、という状態でした。
現在の株価はほぼコロナショック以前の水準まで戻しており、3月で買っていれば殆どの銘柄で、高配当化した株を割安に手に入れられた事になります。
今から思えば絶好のチャンスだった訳ですが、その当時はとてもそんな発想は出て来なかったです…。
ハイリスクローリターンにならないように
この先もしまたそういったチャンスが訪れたら…。現在の株価と実態経済の乖離を考えれば、また株価下落の可能性は十分あり得ると思います。
次はチャンスを逃すまい…。
こういった前のめりな考えでは不安があります。僕は悲観投資家ですので。
先にも述べたように、高配当株投資はハイリスクローリターンに陥る可能性も少なくありません。株価暴落時なら尚の事です。
いくら少額投資とは言え、この事を踏まえた投資行動を取るべきだと考えています。
現在の資産の状況
ほぼ日経平均と同じ上昇幅です。高配当株投資はアクティブ運用と呼ばれる難易度高めの投資スタイルなので、この成績はなかなか良い、と思います。
…ふっ。
現在の銘柄数・・・57銘柄
現在の保有株数・・・202株
…ふっ。
こけっ。
石橋を叩いて…!
現在の株式市場の状況は、前代未聞の異様な状況だと思っています。
その状況を演出したのは、各国が異次元とも言える規模で打ち出した金融緩和政策である、と言って良いと思います。
それにより大量の資金が株式市場に流入し、バブルの要因となっている…。
本来支援を必要とする所にその資金が上手く流れて行けば…とも思いますが、ここでは何も言いますまい。
悲観投資家としては次のチャンスを掴む為に、必要以上のリスクを冒さない、ということを肝に銘じて投資行動を取って行こうと思っています。
…もう負けたくないぜ…!