株式投資のスタイル、やり方には様々なものがあると思いますが、殆どの投資家は『理系の論理』を投資行動の根拠としているのではないでしょうか。
僕の考える『理系の論理』とは、例えばEPS,PER、PBRといった企業の業績を表す数値や、各種の経済指標等を根拠とするものです。
ひとことで言えば、数字を用いて経済を分析する、といったところでしょうか。
僕自身は理系か文系かで言えば、間違いなく文系です。数学は昔から苦手意識が非常に強くあります。
と言う訳で僕は『文系の論理』で経済の文脈を読み解き、それを投資行動の根拠にする、というスタイルを取ろうと考えています。
『理系的』と『文系的』
そもそもの大前提として、絶対に100%利益を上げられる投資手法というものは存在しません。
そして100%損失を出さないという投資手法には、意味がありません。リスクが無ければリターンも無いからです。
投資の神様でも読み間違えてしまう世界であり、だからこそ初心者でも利益を得る可能性がある。
そして古来から市場へのアプローチの仕方には、理系的なものと文系的なものとがある。
これが僕の大まかな理解です。
『理系的』アプローチと『文系的』アプローチ
理系的なアプローチとは、各種の数値や指標を用いて、市場や経済を分析するという事です。
それでは文系的なアプローチとはどういうものでしょうか。
僕の考える文系的なアプローチとは、市場をひとつの『経済小説作品』として捉える、という事です。
そしてその作品のテーマ、大まかに流れる『文脈』を読み解き、そこで起こる様々な出来事を登場人物たちはどう捉え、そしてその結果どう行動するのか。
その一連の流れを、作品世界の作家の視点で捉えてみる。
市場は経済小説
ある出来事をある人物は、どう受け止めてどう動くのか。そしてその人物と対立する立場の人物は、それに対してどんな行動を取るのか。
もちろん予定調和的にシナリオが進行する訳ではありませんが、その時々の大きなテーマに沿ってシナリオを進めて行きたい、と各国首脳や投資家達は考えるわけです。
その思考の文脈を読み解き、自分の投資行動の根拠にする。これが僕の考える『文系の論理』を用いた投資スタイルです。
この作品の登場人物たちは、突き詰めれば生身の血肉を備えた人間です。
そうであるからには、その行動基準も普通の人間のものであるはずです。
普通の人間の行動を予測するには、『普通に考える』事が有効だと考えています。

機関投資家にしろ個人投資家にしろ、最終的な投資行動を決定するのは『投資家の心理』という、非常に曖昧で移ろいやすいものです。
この『投資家の心理』という情緒的な要素を読み解くには、理系的なアプローチより、文系的なアプローチの方が適していると考えています。
初心者が考える投資への対し方
ここまで自分の投資に対する考えを述べて来ましたが、今更苦手な数学的経済学を勉強するのが面倒で適当な理屈を捏ね上げた、という訳ではありません。
決して、そういう訳では、ありま、せん。
これから理系的なアプローチ法も学んで、取り入れて行こうと思っています。
余談ですが、僕は『まあ明日以降に回しても良い事』というのを今日の内に済ませておこう、と考えるタイプでは全くありません。
夏休みの宿題を夏休み中に終わらせた事が一度もありません。
…余談でした。
市場経済の『文脈』
現在の市場のテーマ、大まかな『文脈』とはどんなものでしょうか。
小説風に言うならば、『新型コロナウィルスと人類の戦いはどう展開して行くのか』と言ったところでしょうか。
今現在の経済の苦境は、新型コロナウィルスによる所が大きくこの問題が解決すれば、経済状況が回復して行く事は間違いないと思います。
企業を死なせない為に
しかし苦しい状況は長期化が避けられず、この間に企業の倒産や事業者の廃業をどれだけ食い止められるか、という事が大きなポイントになると思います。
一度倒産した企業はもう戻って来ません。それは雇用の喪失も意味し、経済を不可逆的に縮小させてしまいます。
それを防ぐために各国で前代未聞の規模で金融緩和が行われ、株価はかなりの高水準で維持されていますが、一方で株価と実態経済を大きく乖離させている、といった状況です。
先行き不透明なシナリオ
新型コロナウィルスを巡り米中対立の激化が懸念され、関連の報道が世界の市場を連日のように上下に動かしています。
今後の状況は相変わらず不透明ですが、新型コロナウィルスの治療薬や予防に関連する銘柄には、注意を払おうと思っています。
一般に報道された時点でその情報の投機的な価値は無くなると思いますが、僕は売却を考えない長期保有のスタイルですので、あまり先行者情報というものは重視していません。
自分の知り得た情報を基に、『文系の論理』で『普通に考える』という事でどれだけ通用するのか。
金の卵を産むニワトリの成長を見守りたいと思います。
現在の資産の状況


評価損益 -21,577円 (-10.89%)
前日差 (+0.27%)
日経平均終値 +96.26円 (+0.48%)
日経平均同様に上昇していますが、上昇幅は小さい…。
小さい事は気にしません。
ええ。気にならないんです。
現在の銘柄数・・・50銘柄
気にならない…気にならないんだ…!
こけっ?
市場経済の中の小さく確かな存在
市場経済を小説作品のように捉え、その文脈を読み解く。
そこに登場する無数の人物たちは、それぞれの立場や思惑に或いは囚われ、また或いは救いを求める…。
現実の大きな波は、その全てを不可逆の方向へ押し流して行く。
その市場経済のダイナミズムの中のひとつの粒子として、僕も目には見えないかもしれないが、確かに存在している。
いや、ロマンです…。
僕も塵の一粒ではありますが、確かに市場経済の中に存在しています。
少額投資で思いつくままに
このような初心者の思いつきの投資法を、思いつくままに実際の投資行動に移せるのは、『これくらいであれば失っても勉強代として納得できる』という少額の投資だからです。
少額投資は取り引き回数が多くなりがちです。そして取り引き回数は手数料の増加に直結し、せっかく利益を出しても相殺してしまう場合があります。
僕が使っているネオモバイル証券では、50万円までの取り引きであれば月々200円の手数料で取り引きし放題です。
現状で初心者の方が少額投資を始めるのに、最適な証券会社だと考えています。
『文系の論理』でどこまでニワトリを成長させられるか。
いやまあ『理系の論理』も勉強しようと思っていますが、はてさて。


