4月20日、NY原油先物の価格が下落し、史上初のマイナス37.63ドルを記録しました。
投資を始めると経済や社会状況に関する報道をより強い関心を持って見る事になりますが、その結果今まで知らなかった、あるいは知ろうとしなかった事がたくさんあるということに気が付きます。
20日の原油先物暴落のニュースにしても、そもそも原油の通常の相場価格を知らなければ報道の重大性を理解出来ません。
しかし今回は先物価格がマイナスという数字ですので、事の異常さが投資初心者でも分かります。
もちろん専門的に理解しているわけではありませんが、ざっくりと各報道を見ると、このマイナス価格の理由にも合点がいきました。
原油価格マイナスとは?
0ドルならともかく、マイナスってなんだろうと思い関連の記事を確認したところ、原油を購入すると1バレル当り37.63ドルが貰えるということらしいです。
原油を生産すれば当然貯蔵しなければなりませんが、昨今の石油需要激減によって貯蔵タンクの貯蓄量が限界に近づいているとのこと。
タンクがいっぱいになれば、海上の石油タンカー等を貯蔵に回すそうですが、それにも限界があります。
石油プラント会社はお金を払ってでも過剰な貯蔵原油を引き取ってもらいたい状況であり、その引き取り価格が1バレル当り37.63ドルになるという話です。
といってもこれは、WTI(ウェスト・テキサス・インターミディエイト)というアメリカの西テキサス地方で産出される原油の5月物に限った話のようで、6月物以降はプラスの水準と言うことです。
コロナウィルスの影響による需要減少
原油の需要激減の理由は、なんといっても新型コロナウイルスの感染拡大です。
各国で感染封じ込めのために都市封鎖や外出自粛の政策を進めており、日本も緊急事態宣言の対象を全国に拡大しました。
とにかく人の移動を制限する必要があり、不要不急の外出、特に旅行をしないようにとの呼び掛けが僕の住んでいる自治体でもなされています。
こうなると航空や船舶の便数が減り、燃料の需要も減ります。
その需要の減少が予想以上で、パニック的に売られたことで原油先物マイナスという史上初の数値となったということみたいですね。
原油の減産が難しい事情
それではこれ以上の『原油あまり』を抑制するために、原油の生産を止めれば良いかというと、そうも行かないようです。
これから数ヵ月後の原油需要は、コロナウイルスの状況次第ですが、回復する事が見込まれています。
原油生産施設は一度稼働を停めてしまうと、再稼働にかなりのコストが掛かるようで、需要が回復するのであれば価格が下がっても動かし続けたいとの事情があるようです。
そして石油産出国の一つであるロシアの原油には、冷えると固まる成分が多く含有されており施設を停止させる事が難しい、といったその地域による理由で減産する事が出来ないということもあるそうです。
こういった状況が日本経済、ひいては僕の小規模ニワトリの育成にどう影響して来るのでしょうか。
現在の資産の状況

評価損益 -25,321円 (-14.01%)
日経平均終値 19,280.78円 -388.34円 (-1.97%)
日経平均の下落はある程度予想していましたが、歴史上初の出来事が起こるとは…。誰にも相場は読めないという事が良く分かります。
こういった事が起こると、世界経済を裏から操作している組織や団体の存在といった、陰謀論的な見方が如何に的外れなものであるかという事も良く分かります。
現在の銘柄数・・・45銘柄
多少痩せた感じだけど、日経平均の下げ幅に対してよく耐えている…!
原油先物暴落が日本に与える影響
この石油価格暴落が日本にどういった影響を与えるでしょうか。
今回歴史的な下落を記録したWTI原油先物は日経平均と直接的に連動しているわけではなく、日本経済への影響はそれほど大きくはないとの見方があります。
日本が輸入している原油はドバイ産のものが殆どで、そちらの価格も下落しているもののプラス域です。
今後すぐに日経平均を大きく動かす可能性は低いと見られていますが、この原油暴落を受けてNYダウは下がっています。
これに連動する形で日経平均が下がることは大いにある、というかそうなると見るのが自然ではないでしょうか。
しかし史上初の出来事なので、今後に与える影響を正解に予測する事は事実上不可能です。
風が吹いてどこがどうなる?
『風が吹けば桶屋が儲かる』のシステムに当てはめた時、今回の事でどこが儲かるのか。あるいは儲からないのか。
日本としては、原油価格下落は経済にプラスの影響を与える部分もあります。
しかし悲観論者としては、今回の原油暴落を好材料として見る事には抵抗があります。
何かの価格が上にしろ下にしろ、大きく動くこと自体に不安を感じるからです。
大体そういう時は相場が不安定な時で、上にも下にも目を離した隙に一瞬で動く場合があります。
一瞬で大儲けも大損もしてしまう可能性って、悲観論者としては凄く怖いです。
まだまだ慎重な投資行動が求められていると思っています。
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